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自社の本当の商品は何か?

「価格競争をしたくない」というのは工務店さんに共通する思いでしょう。商品力に自信があっても、比較されたり、お客様の予算も考えるとディスカウントせざるをえない場合もあるのではないでしょうか。大切な社員を守るためにも、自社の商品価値をお客様に効果的にお伝えしてご納得いただくか。価格の決定やその考え方、伝え方が重要です。そこで今回は、価格競争に陥らずに他社との差別化を実現する、地域工務店の「商品力を強化」する方法を検討してみたいと思います。

売れる仕組みづくりに必要な商品力とは

「圧倒的な商品力があれば、営業しなくても、もっと売れるのではないか」。そう思う営業の方も多いことでしょう。

売れる仕組みづくりには、

 

・未来の顧客が熱狂する商品力の強化

・変化の兆候に応じて機敏に対応する販売チャネルの構築

・自ら考え行動する営業組織の編成

が必要となります。

どんな業界でもそうですが、圧倒的な商品力を獲得することは、売れる仕組み作りの最強の問題解決法です。しかし、商品力は一朝一夕に改善されるものではありません。

 

 

工務店の商品とは何か

お客様が商品を購入する目的は、その商品そのものが欲しいのではなく、その商品によってもたらされる価値を得たいからと言われます。たとえば、iphoneを購入する際にお客様が欲しいのは、その利便性であり、デザイン性。さらにはブランド、哲学といった付加価値があるから、「iphoneが欲しい」と指定して購入することになります。

一方で、工務店で注文住宅を建てたいという場合はどうなるのでしょうか。

例えば、

「マンションが手狭になったので、郊外の広い家で子供やペットと楽しく暮らしたい」

「素材にこだわった自由度の高いこだわりの家づくりがしたい」

「敷地が狭いので、空間を最大限に活用した家を建てたい」

「ガレージのある趣味を満喫できる暮らしがしたい」などさまざまな希望が出てくることと思います。

お客様はそれらの問題を包括的に解決するためのカタチとして家を必要とされますので、お客様にとって、家づくりは手段であって、お客様がお持ちの問題を解決することが本当に求められていること、すなわちそれが商品になるのです。

お客様は問題解決の対価として住宅の建築費や土地の購入代金などをお支払いいただきます。お客様の問題が解決できるかどうか、その品質基準はお客が決めるものです。したがって、お客様ご自身がそのことに気づいていなければ、気づいていただけるように目に見えるようにして提示しなければなりません。他社との価格競争に陥らないためには、お客様が本当に求めている問題は何か。そして、その解決が当社の家づくりによって実現できることを明らかに示す必要があるのです。

工務店の商品力強化の方法

お客様は、自分の問題を解決するために、その対価をお支払いいただきます。

プランニング

自社が地域No.1のデザイン力のある工務店を目指す場合、何を強化すればそのデザイン力がお客様から評価され、価値を見出していただけるのかを知る必要があります。今のお客様はもちろん、未来のお客様に指名していただけるように、時代の先読みをして、そこに向けて準備をしなければなりません。

技術

今後、さらなる住宅の省エネ化やDX(デジタルトランスフォーメーション)の進展により住宅の家電化の流れが加速する場合、IT分野の人材を獲得して、お客様が求めるソリューションを外部の専門家と連携して開発していく必要があるかもしれません。

アフターサポート

また、超高齢化社会により、人生100年時代を見据えて、住宅のアフターフォローを気にされているかもしれません。住宅診断サービスなどのケアも必要になる可能性があります。

さらには、ウィズコロナ時代は、よりリアルなコミュニケーションの価値が高まりますので。お客様との相性を考慮した担当制や、気持ちよい家づくりができるようなヒューマンスキルの高い人材を育成するという方向性もあるでしょう。いずれも自社はお客様のどのような問題を解決して差し上げることができるのか、それが差別化要因になるということになります。

 異業種連携

自動車産業に、IT企業が続々と参入する時代。工務店の本当の商品とは一体どのように変化していくことになるのでしょうか。

これからの時代の地域工務店は、どのような指標でお客様からの評価を獲得していくのか、工務店という概念にとらわれることなく、新時代に向けてお客様と新たな価値を生み出していくという観点から検討していく必要があるといえるでしょう。

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